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2007/07/19

メメント・モリ

日野に父の入居しているホームを訪ねた。父の主治医と面談の約束をしていた。

せんだって父が発熱した際に肺にがん細胞らしきが見つかったので、この先どういう方針でケアしていくか、が主な主題だった。

結論としては、結局のところワタシがどの時点でどういうところへ転院させるかを決めるしかないとわかった。

「医」は元来、病気治癒を目的とした生業なのであってターミナルケアもしくは緩和ケアをカテゴリーに持つ病院もなかなかに求め得ないのが実情らしい。
世間ではそういった「死」の「医学」も考えられつつあるとも聞いてはいるが、少なくとも父が入居しているホームの連携医療機関では難しいということだ。
がんが進行してきて痛みが激化した場合、緩和ケアの範疇に入るモルヒネの投与などは、専門フィールドの施設でないとコントロールできないというのだ。

070719_2firm父のレントゲン写真を見せてもらった。
右肺にがん細胞が認められる。その上にオモチャのように写っているのが心臓ペースメーカー。
主治医と話しているうちに、恐ろしい事実に気がついてしまった。

例えば父の様態が急変し、自発呼吸が難しい状況に面した時に、「気管切開及び人工呼吸器の装着はしない」という相互確認ができていたとして、呼吸停止の後にもペースメーカーは心臓へ電気刺激を送り続けることを止めたりはしない。
フツウにいうと呼吸停止後の心停止をもって「死」の確認がなされるのだが、父の場合は一体、どうなるのだろう。

確かに電気刺激を受けた心臓はなおも拍動しようとするが、呼吸による酸素の供給がないのだから、脳に送り込まれる血液は無酸素。すなわち早晩、脳死に近い状況になる。脳死判定までが必要とされることもないだろうが、擬似脳死状態により引き起こされる、刺激反応の消滅や瞳孔の変化を以って「死」の判定とすることになろう。

というのが主治医の見解だった。
なんということ!

他の先進諸国のターミナルメディカルはどうなってるんだろう?
脳外科、心臓外科など世界に冠たる水準を誇示し得るレベルに達しているとされる日本の「医」のなんという貧しいことだろう。
スピリチュリティの欠落した「医」は病気を診るが人は置き去りなのだ。

なんとしても、ターミナルケア&緩和ケアを受けて、できうる限り自然な終局を迎えられるよう、しかるべき施設を確保せねばならない。

それしか、ワタシにはもうできることもない。

そして…

その前に、山に登ることにする。
深い山懐で決意を固めてくる。
そんな本日の心境…

【旅はたびたび】に
おばちゃんの、ぶっ飛び韓国・ソウルツアーその2.

http://www.asobist.com/trip/korea/01_korea/index.php
あがっています。

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コメント

痛みのない安らかなケアを是非見つけてあげてくださいね。

韓国ツアー,写真だけでも満喫できるね。

投稿: まったん | 2007/07/20 07:39

終末期を本人も家族も心安らかに迎える
施設に出会えることを祈ってます。

投稿: eiko | 2007/07/20 09:19

終末医療はとても簡単で難しいものです。
病気を治す医療は発展しても実は人間遅かれ早かれ必ず死ぬのです。
不老不死はありえないのです。
元気な死、幸せな死をどう迎えてもらうのか、又僕もそのような死を迎えれるか?重いですよね。

投稿: ラッキー | 2007/07/20 11:09

まったん様

桜町が受け容れてくれるといいんですけどね~
とりあえず、電話してみますわ。

韓国ルポ、読んでいただきアガリト。

投稿: 本屋のおばちゃん | 2007/07/20 16:10

eiko様

レスピレータに繋がれるようなことだけは避けたいと思っています。

投稿: 本屋のおばちゃん | 2007/07/20 16:12

ラッキー様

そうですね。
生あるもの、死亡率は100パーセント。

自然死が難しいなんて、
文明の落とし穴なんでしょうかね~?

投稿: 本屋のおばちゃん | 2007/07/20 16:14

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