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2006/11/21

書いてみました

久方ぶりに「読後」してみた。
これから読むものは言うに及ばず、読んでいまだ書いてないものも徐々に書いていくツモリ。
結構、たまってんだなー、これが100冊ほど…。

ちょっと、頑張ろうと張り切っているにはワケがある。

特注ブログ2本「勝手に植物図鑑」「勝手に読書録」が既に組みあがり、ほとんど過去作の移植も終了。
後は「あそびすと」のputit putit リニュの際のお目見えを待つばかりなんである。

「読んだら書く」forever!!

お楽しみに~

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リヴィエラを撃て 上下

高村 薫 【新潮文庫】

時は1972~1995年の長きにわたって背景となる。中国が文革から民主化へ路線をシフト。日・英・米の対中関係の利害と外交政策が絡む。同時期、英はアイルランド紛争に頭を抱える。
政治・経済の裏舞台で暗躍する各国諜報。そして、IRAのテロリスト。ベルファスト、ロンドン、東京と舞台は回り巡る。

我々一般には想像だにつかない壮絶・陰惨・凄惨なストーリーではある。読むうち「裏舞台」の展開が「そんなこともあるかも」と思わせるのは、ひとえに緻密な取材と書き分ける筆力であることはいうまでもない。
恐ろしくヘビーで、かつ活字ビッシリ感もあり、のわりに閉塞感はなく「ダル!」など微塵も感じずにスルスルいける。

主要キャストが次々、激しい陰惨な攻防の末に消される。射撃音と爆発轟音が炸裂する。にもかかわらず、読後の清々しいのはなぜ?
ストリーを通奏するかにピアノの音が聞こえる。ブラームスだったり、モーツアルトだったり、樹々の枝葉を転がる雨滴のように無音の響きが耳にたまり、時にドイツリードの旋律がひそやかに残響する。あたかも血なまぐさいシーンのレクイエムのように。

テロリストの遺児が愛に包まれて無邪気に笑う。一見単純な帰結に求めた作品の意図を汲み取って、読者の胸もまた「愛」に満たされる。

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コメント

わし,マークスの山,映画で見て,この人は
重すぎると思ってしもた。

投稿: まったん | 2006/11/21 20:21

>まったんさん

「マークすの山でこりた」

はよくわかります。

なのでアタシも高村作品は避けていました。
映画も観ました。
原作よりエンタメ性重視で、
原作よりなおのこと作者の意図が行方不明って感じでしたね。

原作はもう少し地味目ですが、
惜しむらくは「猟奇殺人」の要素が前に出すぎて、
精神分析的アプローチがややもすれば希薄だったと思います。


ですが「神の火」「リビエラを撃て」はオススメです。
諜報もの、サスペンス作品というくくりを越えた読み応えがあります。
清々しく、そして美しくさえあります。

読んでみてください。

そして、まったんさんの感想、聞きたいな~

投稿: 本屋のおばちゃん | 2006/11/22 16:06

はあ? そんなもんですかねえ。
水上努の「良寛」と例の徳川家康に入っちゃったからなあ。

投稿: まったん | 2006/11/23 12:47

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